コレクション整理のため出品いたします。大変気に入っていたヴァイオリンですが、沢山弾いてもらった方がこの楽器の為とも思い出品に至りました。
Lob.356mm 445g
【 Carlo Bisiach 1892-1968 】Carlo Bisiachは1892年、同じく弦楽器製作者である Leandro Bisiachの息子としてイタリアのミラノで生まれました。弦楽器製作の技術は父から学びました。彼はその人生で第一次世界大戦と第二次世界大戦を経験していますが、その戦火を避けてフランスに移住したこともあり、その最中にはSartoryやVigneronと交流するなど、他の弦楽器製作者にはない貴重な経験をしています。彼の楽器は非常に評価が高く、楽器の製作精度、ニスの仕上げ、使用する材料など様々な面から認められております。楽器店では1,000万円以上の値が付けられることもあります。Bisiachファミリーの中でも最も高い評価を受ける人物で、一流のプロ奏者も使用するなど極めて人気のある製作家です。
どこをとっても上質な材が使われており素晴らしい表情です。艶のある深いオレンジニスを使用した現代的な秀作で、繊細にはめ込まれたパーフリングが整った美しい造形をより引き立てています。大人しくも只者ではない不思議な存在感があり、見ているだけで引き込まれるような、音を聞けば心の奥まで染み入るようです。
表板右側のクラックや側板のクラックが見られますが、すべて修復済みです。出品にあたって熟練職人に見てもらい消耗パーツを交換してベストな大きな音量と同時につややかな音色を兼ね合わせた極めて高いポテンシャルを持った楽器であるといえます。各弦のつながりもよく、低音は味わい深く、高音はきらびやかに響きます。演奏していて非常に気持ちの良い楽器です。ホールで演奏すればいっそう際立った美しい音楽を奏でてくれることと思います。
これだけの高い性能や特徴を持った楽器ですが、鑑定書等はございません。当方としても保証いたしかねますので、真贋に関してはあくまでもラベルドという理解でお願いいたします。楽器は現状を優先いたします。画像で判断頂き、後の調整やメンテナンス等は落札者様で対応頂きたく存じます。輸送でのお渡しになりますので、その過程で魂柱が倒れることもあるかと思います。その際にも落札者様でご対応願います。
あくまでも品となりますので、完璧なものをお求めの方は入札をご遠慮ください。取引完了までに時間がかかる方はご遠慮ください。すぐに情報入力や入金ができない、受け取り連絡が遅い等。返品等は受け付けておりませんので、ご不安のある方もご遠慮ください。